七百年越しの大人事

OVAの世界でショット=ウェポンは、なんと七百年の間死ぬこともできずに苦しんでいます。よくもあそこまでまともなままでいられたものです。執念と怨念がそれを可能にしたのでしょうが、OVAの世界には、執念や怨念もなしに七百年の間ひとつのことを守り続けてきた人たちがいます。

言うまでもなく、それはロズンの騎士たちです。

彼らは七百年もの間自分たちを導く聖戦士を待ち続けていたのです。なにやらユダヤ民族なみの憂いを感じますね。

そして七百年も聖戦士を待ち続けた彼らの目にようやくシオンが現れたわけですが、初めて城に来たときのあのシオンのそっけなさは、彼らにとっては驚くべきものだったでしょう。

彼らが聖戦士に対してどのような想像をめぐらせていたかを正確に知ることは不可能ですが、少なくともシオンのような態度をとるとは思ってもみなかったはずです。

だけど彼らはくじけない。

さすが七百年も待っただけのことはあって、シオンがどれだけ否定しても彼らは頑としてシオンが彼らの待ち続けた聖戦士だと言い張ります。そして、シオンが止めるのも聞かずについてまわり、共にラバーン退治に向かうわけです。その甲斐あって、最終的にはシオンは彼らの指導者になってくれるわけです(エンディングはそういう意味だと思います)。

人はある程度の年になると自分の生き方を自分で決めるようになりますし、自分で決めたいと思うようになります。ですが、その「自分の決断」が周りの影響をまったく受けないということはまずありません。シオンも初めのうちはロズンの騎士たちのことなんかなんとも思っていませんでしたが、彼らの強い思いに打たれてその思いを変えて生きます。

やはり人を作るのは周りの環境ということでしょうか?

この答えを見つけ出すことは容易なことではありません。しかし、人の心を動かすにはロズンの騎士たちのように本気にならなくてはならないことは確かなようです。

まあ、とにかく、七百年越しの大人事を達成させた、ロズンの騎士たちの熱い魂に拍手を送りましょう。シオンの心を動かしたのは騎士たちの本気の魂であったことは確かなことですからね。

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