「鉄人28号」という作品の中でもっとも重要な役割を演じていたのはいったい誰か?
疑う余地もなくそれは敷島博士である(村雨健二も捨てがたいが)。
やつときたら、鉄人計画から鉄人第二計画・・・・にいたるまで、戦時中の様々な裏計画に参加しており、その内情を全て知っている。
そのくせ事件が起こっても何も語らない。
吉原の女も驚くカマトトぶりである。
敷島博士が自分の知っていることを洗いざらい告白してくれれば大概のの事件は決着がついたし、それをしなかったがために被害が拡大している。
第三話、第四話においては鉄人第二計画のモンスターが解き放たれるという緊急事態が発生しているのにもかかわらず、その事実を告げずに黙っていたし、~である。
自分なりに最善の解決に向けて尽力しているつもりなのだろうが、それに振り回される正太郎、大塚署長はいい迷惑(振り回されているほうが悪いといえば悪いが)である。
作品中で描かれた事件はどれひとつとってみても個人の力で快活できるものではない。しからば関係者全員が根拠を持った意思統一の下に一致団結せねばならない。
自分ひとりで解決しようという決意は、傍から見れば独善的であるに過ぎないのだ。
・・・とはいうものの
正太郎た大塚署長といった親しい人物をよからぬことに巻き込みたくない、傍観者でいてほしいという気持ちがまったく理解できないわけでもない。
人間は常に合理的に思考できるわけでも、行動できるわけでもない。全体の利益のためならば当然敷島博士は全てを明かすべきだったし、変装して裏で動く必要はなかった。
しかし全てを明かせば、特に正太郎が黙ってみているわけもなく、必要以上に事件に関与(結局関与知っちゃったけど)してしまうと思うのも無理はなく、なんといったって子供である正太郎には子供であってほしいと願うのもやはり無理はないと思う。
傍から見ると身勝手で独善的でもしかしたら自信過剰で合理性にかけるが、よく考えると人間なんてそんなものではなかろうか?
もしかしたら敷島博士は誰よりも人間らしく行動した人物なのかもしれないと私は思うのであります。
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